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不妊治療の種類とは?一般治療から高度な技術について解説

近年、一般化しつつある不妊治療ですが、治療の種類と流れについて、知っている人は少ないのが現状です。
妊娠を望んだとしても、うまくいかない時に精神的に追い込まれることを防ぐためにも、治療の選択肢を知ることが重要だといえます。

本記事では、不妊治療に関する一般的な治療方法と高度生殖治療について紹介します。希望に合わせた治療法を見つけましょう。

不妊治療の種類

一般的に「不妊症」とは、健康な男女が避妊をせずに性生活を続け、一定期間を過ぎても妊娠しない場合を指します。
この期間は年齢によって異なり、以前は2年が一般的とされていましたが、昨今の晩婚化などの社会的背景もあり、日本産科婦人科学会では「1年」と定義されるようになりました。

女性は閉経により、妊娠できる年齢にタイムリミットがあります。、閉経の近い女性が妊娠を望む場合、より早い検査と治療を始めるべきだとされています。
実際に、不妊治療を受ける人の年齢層も徐々に高まっているといわれています。

厚生労働省が発表したデータによると、2020年時点で不妊を心配したことがある夫婦は39.2%、夫婦全体の約2.6組に1組の割合に該当します。
さらに、実際に不妊の検査や治療を受けたことがある(または現在受けている)夫婦は22.7%で、夫婦全体の約4.4組に1組の割合で、不妊治療を受けていることがわかりました。

治療が増えた背景には晩婚化に加えて、不妊治療の普及にともない、検査や治療に対するハードルが低くなったことも影響していると考えられます。
また、2022年4月から人工授精などの「一般不妊治療」、体外受精・顕微授精等の「生殖補助医療」について、保険適用されるようになったことで、今後増えていく可能性もあるでしょう。

不妊治療には、さまざまな方法がありますが、以下でその種類について詳しく紹介します。
主には、一般不妊治療と高度生殖治療に分かれますが、さらにそこからさまざまな方法に分類されるため、それぞれについて違いと特徴をしっかり把握しておきましょう。

【参照】
日本産科婦人科学会
厚生労働省 不妊治療と仕事との両立サポートハンドブック
厚生労働省 不妊治療に関する取組

一般不妊治療

一般的な不妊治療は、夫婦の性交時のタイミングや女性の生理周期を考慮したタイミング法、ホルモン療法、人工授精(AHI)などの方法があります。

タイミング法

タイミング法は、女性の排卵予測や月経周期を把握し、性交をタイミング良く行う方法です。

排卵日や妊娠しやすい日を予測し、その時期に性交を積極的に行うことで妊娠の確率を高めることができます。タイミング法は自然な方法であり、比較的手軽に始められる治療法です。費用の目安としては、2万円前後となります。

ホルモン療法

ホルモン療法は、女性の生理周期や排卵を調整するためにホルモン補充剤を使用する方法です。排卵誘発や黄体ホルモン補充療法があり、女性の卵巣機能を補助し妊娠しやすい状態を作り出します。

排卵誘発は、排卵障害のときに行われますが、排卵していても妊娠率を上げるために使用することがあります。排卵誘発剤には内服薬と注射がありますが、注射を使用すると、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)などの副作用が起こる可能性がある点には注意が必要です。

利用前には医師とよく相談し、パートナーと納得したうえで治療を進めるようにしましょう。

人工授精(AHI)

人工授精は、女性の子宮内にパートナーの精子を直接注入する方法です。排卵誘発剤との併用や卵子の選別を行う場合もあります。

方法としては排卵日付近に、運動性が良好な精子を細いチューブを使って、子宮腔内に直接注入します。前述したタイミング法で妊娠しなかった際に行われることが多いといえるでしょう。
また、この方法は、精子の運動能力や数量に問題がある場合に効果的な治療法となります。費用の目安は5万円前後となるでしょう。

【関連記事】
不妊治療の費用を知ろう!保険適用と負担軽減のポイント

高度生殖治療(ART)

高度生殖治療(ART)とは、不妊症や生殖機能の障害を抱えるカップルや個人に対して、医学的な技術や治療法を用いて妊娠・出産を支援する方法の総称です。

この治療は、体外受精(IVF)、顕微授精、顕微授卵、卵子や精子の凍結保存などを含みます。

主な方法には体外受精(IVF)顕微授精(ICSI)があります。これらの治療法は、卵子と精子を実験室で受精させ、受精卵を女性の子宮内に戻すことで妊娠の可能性を高めます。

それぞれについて詳しく見てみましょう。

体外受精(IVF)

体外受精は、取り出した卵子と精子を実験室で受精させた後、受精卵を女性の子宮内に戻す方法です。以下に体外受精の一般的な流れを示します。

  1. 卵子の採取:成熟した卵子を採取するために、超音波ガイド下で薬剤を使用して卵巣に注射。採卵は通常、麻酔下で行われます
  2. 受精:採取した卵子とパートナーまたは提供者の精子を実験室で受精させ、受精卵を形成します
  3. 受精卵の培養:受精卵は培養液の中で数日間成長し、発育を促進。品質の高い受精卵を選別します
  4. 胚移植:成長した受精卵(胚)を女性の子宮内に移植します。胚の数は、患者さんの状況や医師の判断に基づいて決定されます
  5. 妊娠検査:胚移植後、妊娠の可能性を確認するために定期的な検査が行われます

以上の工程があります。
体外受精の費用の目安は、30万〜40万円前後となります。

顕微授精(ICSI)

顕微授精は、男性の精子の質や数量に問題がある場合に使用される方法です。以下に顕微授精の一般的な流れを示します。

    1. ①卵子の採取: 女性の卵巣から卵子を採取します。この手順は体外受精の採卵と同様です
    2. ②精子の選別: 提供された精子から最も健康な精子を選別します。選別された精子は、注射針に吸い込まれます
    3. ③卵子への注入: 注射針を使用して、選別された精子を卵子の内部に直接注入します。これにより、受精が促進されます
    4. ④受精卵の培養と胚移植: 受精卵は培養液の中で成長し、品質の高い胚を選別します。その後、胚を女性の子宮内に移植します

体外受精(IVF)と顕微授精(ICSI)は、不妊治療の中でも高度な技術を要する方法です。専門医の指導のもと、具体的な状況に合わせて最適な治療法を選択しましょう。

顕微授精の費用の目安は、50万円前後となります。

希望への第一歩は不妊治療の選択肢を知ることから

不妊治療の種類と流れを把握することは、妊娠への道のりで重要な一歩です。
一般治療から高度な技術まで、選択肢が豊富です。専門医の助言を仰ぎながら、最適な治療法を選び、希望の実現を目指しましょう。

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参照:「不妊治療の取り組み | 厚生労働省」「不妊治療と仕事とのサポートハンドブック | 厚生労働省